僕は君を追いかける。
雄飛side

百合が帰ってこない。
いつもなら帰ってきているはずなのに帰ってこない。
嫌な予感がして、急いで家を出た。
大学までの道を全力疾走した。

「いた.......」

男2人に絡まれていた。
手にはいちごクレープが入った袋を持っていた。

はぁ、本当に世話が焼ける。

「何してんの?」

「ゆ、ひくん.....」

怖かったのだろう。
百合は掴まれていた手を離して俺に抱きついてきた。
体が小刻みに震えていた。

信じられない、こいつら百合のこと怖がらせたんだぜ?

ふざけんじゃねぇよ。

「失せろ。」

そう言うと男たちは怯えて逃げていった。
はぁ、百合が男に絡まれやすいのはわかってるけど、やっぱり心配で仕方がない。
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