【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。



 そしてそれから出来るだけ朱鳥のサポートをしようと、泣いている朱鳥を抱きしめたり、トマトスープを作ってみたり、朱鳥にありがとうと感謝の気持ちを伝えるようになった。

 そして今日家に帰ると、朱鳥はすでにベッドの中で眠っていたが、その隣にある俺の枕元には、一枚の封筒が置いてあった。
 
 「……手紙?」

 朱鳥からの手紙……? そういえば誰かから手紙をもらうって、学生の時以来だな……。

 俺は寝室のドアを閉めてリビングに行くと、その封筒を丁寧に開けた。そこには何枚もの便箋に、びっしりと朱鳥の俺への想いが綴られていた。

 俺はその手紙を、ゆっくりと目を通しながら読んだ。びっしりと書かれたその手紙を読んだ時、俺は改めて、朱鳥のことをもっと大切にしないと、もっと愛していかないと。本当にそう思った。

 手紙に書かれたその内容は、俺が考えていたのと同じ内容も書いてあって、嬉しくもなった。朱鳥と俺は、同じ想いだったんだなって……。だからこそ思うのは、家族になるのって難しいってこと。


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