【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
あの時、酔った勢いで彼と一夜を共にしてしまって出来てしまったのだと嫌でも悟った。
「……ありがとうございました」
「はい。お大事に」
病室を出て、そのままの足で会社へと向かった。
「おはよう、麻美」
「あ、朱鳥、おはよう。具合大丈夫?」
出勤してすぐに、麻美はわたしを心配してそう声をかけてくれた。
「……うん、大丈夫。心配かけてごめん」
「ううん。無理しないでよ?何かあったらすぐに言ってね?」
「うん、ありがとう」
わたしは妊娠している事実を麻美には話したほうがいいと思った。だけどどのタイミングで言うか、迷ってしまう。
「……朱鳥?どうしたの?やっぱり、何かあった?」
わたしの様子を心配してくれた麻美は、やっぱり気になってくれたようで。話しかけてくれた。
「麻美、あのね……。ちょっと話したいことがあるんだけど……」
やっぱり麻美に相談しよう。そう思った。そろそろもしかしたら、つわりだって……。