【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
「うん。何?……あ、良かったら、今日仕事終わったらうち来る?」
「いいの?」
「うん」
わたしは麻美の家で、妊娠の事実を話すことにした。
そして仕事終わり、わたしは麻美の家で妊娠していることを話した。元カレの子ではなく、一夜を共にしてしまった、あの男性の子だと。
酔ってしまった勢いで体を重ねてしまったこと、名前も知らないこと、全部包み隠すことなく話した。麻美は何も言わずに聞いてくれた。
「なるほどねぇ」
麻美は話し終えると、一言そう言った。そして「話してくれてありがとうね」そう言って、わたしの頭をポンポンと撫でてくれた。
「相談出来なくて、ごめんね……」
「ううん。言いにくいこと、話してくれてありがとう」
「わたし、この年になって何やってるんだろうね……。本当にやらかしたなって、思ってる」
つくづく反省しかない。だけど麻美は「そういう時だってあるよ」と慰めてくれた。……麻美は、本当に優しいな。