【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
だけどその言葉の返事を、わたしはその一言で誤魔化した。
彼のことを好きになれたら、どれだけ楽なのか……。そんなことを考えながら、お店に着くまで歩いていた。
お店に着いてからは、席に案内され、那智さんと向き合うように座った。とてもじゃないけど、緊張感もあって、何を話したらいいのかも分からない。
那智さんからいつも、会話をしてくれる。
「ここの生パスタ、すごく美味しいんですよ?麺もモチモチで、クリーミーでコクもあって」
なんて嬉しそうに言うから、そんなにオススメなのかって思って少しだけ期待した。
「そうなんですか?それは楽しみです」
「何にします? ちなみに俺はいつも、厚切りベーコンのクリーミーカルボナーラを頼みます」
「カルボナーラ……。美味しそう」
なのでオススメだという、カルボナーラを頼むことにした。
「俺は久しぶりに、オリジナルミートソースのパスタにします。ドリンクは何にしますか?」
「え? あ、ドリンク……」