【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
「……那智さん、いえ、那智先生」
「はい」
「わたしも不安です。初めての妊娠ですし、緊張もあります。……だけどわたしには、あなたがいます。だからわたし、一生懸命頑張ります。……元気にこの子を生めるように、一生懸命頑張りますから」
「……はい。わたしも、出来る限りサポートします。野山先生にも、お願いしておくよ」
「はい。……那智先生、お仕事頑張ってください」
「ありがとう、朱鳥さん。頑張るよ」
「はい。……では、失礼します」
わたしは那智さんに背を向けて、そのまま歩き出した。那智さんが頑張っているんだから、わたしも頑張らないと。そう思った。
そして次のデートは、那智さんが勤める病院の近くにある大きな公園で、那智さんとふたりでピクニックをすることになった。
そこでわたしは、那智さんに想いを告げる。那智さんに、好きだって。これからもずっと、一緒にいたいって。ちゃんと告げるんだ。