【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
「ふーん……。はっ!?マジ!?」
野山先生は、すごく驚いた顔で俺を見ると、飛び上がって声を出した。
「シー!野山先生、声がでかい!」
野山先生は周りを見渡して「あ、ごめん……。じゃなくて!どういうこと!? え?三枝さんのお腹のいる赤ちゃんが、神山先生の子だってこと!?」と更に言葉を続けた。
「……そうだよ。朱鳥が妊娠してるのは、俺の子だ。だからほら」
俺は野山先生に、左手の薬指に付いている結婚指輪を見せた。
「え? け、結婚したの?三枝朱鳥さんと?」
「ああ。2週間前にな?」
「に、2週間前……!?」
「そうだ。彼女は、俺の大切な妻なんだ。だから彼女のことをよろしく頼むよ、野山先生」
「そ、それはいいけど……。神山先生、いつから三枝さんと付き合ってたの? そんな話、全然知らなかったんだけど?」
おいおい。グサグサと聞いてくるな、野山先生……。まぁ仕方ないか。
「付き合ってた訳じゃない。……なんていうか、成り行き?ってヤツかな」