その行為は秘匿
次の日、私と郁弥は授業が終わったあと、保健室に向かった。
「失礼します。」
消毒のエタノールと清潔なベッドシーツの匂いが、ドアを開けた瞬間鼻にツンとくる。
「あら、どうしたの?気分でも悪いのかしら。」
「先生、聞きたいことがあって、今日は伺いました。」
「何か相談事?どうぞ。」
保健室の田部先生は、いつもここにやって来たときと同じ優しい笑顔を向けて、私達を出迎えてくれた。
「なんでも聞いて。」
「今、私達、昔この学校で起きたある事件について調べてるんです。」
それを言ったとき、田部先生の顔から笑顔が一瞬消えた気がした。
「…そう。とうとう生徒に知られてしまったのね。悪い噂を広げたくなかったから、もう最近は言わないようにしていたのだけれど。」
「先生なら、15年前もこの学校にいましたよね?知っていること、教えていただけませんか?」
郁弥も聞く。
「あなたたちなら、話してもいいかもしれないわね。」
「失礼します。」
消毒のエタノールと清潔なベッドシーツの匂いが、ドアを開けた瞬間鼻にツンとくる。
「あら、どうしたの?気分でも悪いのかしら。」
「先生、聞きたいことがあって、今日は伺いました。」
「何か相談事?どうぞ。」
保健室の田部先生は、いつもここにやって来たときと同じ優しい笑顔を向けて、私達を出迎えてくれた。
「なんでも聞いて。」
「今、私達、昔この学校で起きたある事件について調べてるんです。」
それを言ったとき、田部先生の顔から笑顔が一瞬消えた気がした。
「…そう。とうとう生徒に知られてしまったのね。悪い噂を広げたくなかったから、もう最近は言わないようにしていたのだけれど。」
「先生なら、15年前もこの学校にいましたよね?知っていること、教えていただけませんか?」
郁弥も聞く。
「あなたたちなら、話してもいいかもしれないわね。」