BLADE BEAST
「あ、莉央髪伸びた?」

「…切ったっての」






そしてマジでドイツもコイツも同じ事を行ってくる。

頬杖をついて黒髪を耳にかけると心底苛ついたように眉を顰める私に、美織は反省の顔をすることは無い。






「あはははは〜!悪りー!気づかなかったわ!」

「…チッ」

「あっ!でも!いいよな!その髪!クールビューティーって感じで!密かに憧れてる女達いるらしいからダチのアーシも鼻が高いよ!」





……誰が"ダチ"だ。

誰が。



ピクリとそこで固まる私は、相当彼女と友人関係にあると思われたくはなかったのか、ただ静かな殺気を飛ばした。



大体こうやってアンタが騒ぎ立てるとクラスの視線が皆こっちに飛んでくるからいい迷惑なんだけど。

……なんて願いも届くことなくもう三ヶ月も経ってしまっているんだが。
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