BLADE BEAST
晄は数日、本当に私のことばかり考えてくれていた。

晄は基本、誰かといる時にはその人のことしか考えない。ちゃんと愛してくれる。

旅館に着いた時にはもうずっとピッタリくっついて来たけれど、やっぱりその温かさというものは少なからず私の心を穏やかにしてくれる。



私は、いいの。

別に、他の子と一緒にいる時には私のことなんて眼中にも入らないような晄だとしても、私を視野に入れた時には馬鹿みたいに愛してくれる晄だから、いいの。

配慮にかけたりもするけれど、いい。

ふと思い出してくれるなら、いいよ。




夕方、旅館にチェックインをするなり晄は早速そっちのモードになった。

畳の上に徐々に追いやられる私の身体を触れ、熱を孕んだ瞳を浮かべた晄は甘ったるいくらいの愛撫をくれた。

旅行先だからかいつもより激しいそれも、途中少しは疲れたと思ったりもしたことはあったけど、悪くはなくて。


最後に寝転がってキスをしてくれた晄は、"そうだ"と、口にして私にピンキーリングをプレゼントしてくれたんだ。
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