BLADE BEAST
眞紘はそのまま瞳を閉じて眠りについた。



取り残された私は唖然とする。

分かるのは眞紘から目が離せなくなっていることだけ。


他人なんて気にすることもなかった私が、お節介だと突っぱねられることも想定しながらも無理やり押しかけた。

眞紘が…事細かく"私"を見つけてくれるから。




だから、私は眞紘に対して他の奴らとは少し違う見方で…見てるのかもしれない。

言われた通りにベッドの側から離れることをしないのかも。




ねぇ眞紘。

とりあえずはさ。


はやく良く……なってよね。






なんて髪を撫でてやっている扉の向こう。

────カタリと、小さな物音がしたことに、気づかぬまま。
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