BLADE BEAST
「…」

「…」



妙な余韻を残したまま、二階へと続く手すりに寄りかかりながら此方を見下ろしてくる知的好青年。

何も変な事はないかのような余裕そうな笑みを向けてくるのだから、この男はマジで基地外だと思う。



「ん?」



どうした?

とでも言いたいんだろうこの男。

沢城 恭平≪サワシロ キョウヘイ≫は、私と同じ学校の三年であり、会った時、返事、その他の諸所の挨拶を全て下品極まりない言葉を使って言い表す変な男だ。

本人はさも真っ当な事をしているような面をするのだからマジでキモい。

こんな知的で好青年な見た目をしておきながらのこれ。

救いようのないド変態。



「…シネ」



ポソリと呟くそれにすら、ニッコリと微笑むのだから寒気がする。
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