BLADE BEAST

晄は私がいいと言うけれど、実際のところ私なんてろくでもない女に違いない。

セックスの時だって、晄を満足させてくれる女なんてゴロゴロいることだろう。

最上級の快楽だって味わえているに違いないんだから、一緒にいるのが楽だとかそういう理由はほんの小さいもんに過ぎないのだと私は思う。




それでも構わずに私のことをちゃんと愛してくれた晄だということに変わりはないから。

眞紘に無茶させたことは少し理解できないけれど、晄が今までしてくれたことに変わりはないから。





だから────こうした罪悪感が生まれるんだろう。

本当に酷い男だったら、こんなの生まれない。





それを知った上で自分の中の中に逆らうことができなかった私が、酷い女なのだと思う。