BLADE BEAST
「はぁぁぁ〜〜〜ん……。たまらない…男の子に呼ばれるのもたまらないけれど、莉央に呼ばれるのも中々……あぁ〜〜〜ん」

「…美織、あとは任せた」

「はぁ?!あ、ちょっ!!」



クネクネと何やら興奮している変態を放置してさっさと二階へと上がる私は、真顔を貫いたままヒラヒラと手を振った。

そもそも面倒臭いものを美織に押し付けることで罪悪感などを感じることはない。

アンタが勝手についてきたのだから。

……と、階段の上の方にはもう一人のド変態が立って此方を見下ろしてきていて、



「あ、行っちゃう?」



またよく分からないことを言ってニッコリと笑っていた。



「…何が」

「んー?まぁ、そのままの意味だよ」

「……」



……何だよ。

意味深な笑みをさっきから向けてくるなと言いたかったけれど、そんな気力もなくそんな恭平をシカトして階段を昇ってゆく。
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