BLADE BEAST
けれど、そこには広がっているバイク雑誌。
「ね、莉央、あっちいこ?」
すっかりその気になってしまった晄を横目に、私はヤツを見ていた。
────飲みかけの珈琲。
────横長のソファーにゴロンと寝っ転がっているハチミツ色頭。
────頭の後ろに腕を組み、その顔面の上には広げたバイク雑誌を乗せていた。
………寝始めた、のか?
「俺もっと莉央に触りたくなっちゃった…。だから、………いこ?」
猫なで声で誘い始める晄をそのままにして、私はパチパチと瞬きをした。
けれど…まぁ、その方が好都合。
眞紘が他の事に興味がないような、そういう人間で良かったと思いながら、
私は晄と一緒に、その部屋から出て行った。
「ね、莉央、あっちいこ?」
すっかりその気になってしまった晄を横目に、私はヤツを見ていた。
────飲みかけの珈琲。
────横長のソファーにゴロンと寝っ転がっているハチミツ色頭。
────頭の後ろに腕を組み、その顔面の上には広げたバイク雑誌を乗せていた。
………寝始めた、のか?
「俺もっと莉央に触りたくなっちゃった…。だから、………いこ?」
猫なで声で誘い始める晄をそのままにして、私はパチパチと瞬きをした。
けれど…まぁ、その方が好都合。
眞紘が他の事に興味がないような、そういう人間で良かったと思いながら、
私は晄と一緒に、その部屋から出て行った。