BLADE BEAST
「おっはぁー!莉央!」

「…だから何でいんの」



教室に辿り着けば、隣の眼鏡君の席を陣取っているヤンキー女がいた。

お陰様で当の本人は教室の端の方でどうしようか困っている状態が出来上がってて、ホームルーム開始と同時にアンタがいなくなるのを見計らって駆けてくるのを知らないでしょ。

……って、私は生憎正義を気取るほどに性格は良くないんだけど。



「いーだろおー?アーシ達ダチなんだから!」

「何処がダチだよ」



チッと舌打ちをするなり、教室のすぐ入り口ってこともあってか入ってくる女達はみんな美織にビビってる。

それもそうだ。こんな金髪ド派手女が入って早々いりゃ、誰だって身をひそめる。
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