仮面夫婦だったはずですが妊娠したら、カタブツ社長は新妻への愛を抑えきれない。
◇ 仮面夫婦だったはずですが妊娠したら、カタブツ社長は新妻への愛を抑えきれない。
─︎─︎それから数ヶ月後。
「咲良、咲茉寝たよ」
「ありがとう、蓮司さん」
私たちのもとに元気に生まれてきたのは女の子だった。義両親はとんで喜び毎日来てくれて子育ても協力してくださっている。
それに、私の母はあんなに男子男子と言っていたのに今じゃ「えまちゃん、えまちゃん」と言って毎日写真撮って欲しいというくらい。
「そろそろお義母さん来るんじゃない?」
「うん、そろそろだと思うんだけど……」
私は、ゆったりとしたワンピースに着替えて待っているとインターフォンが鳴った。
「えまちゃんは?」
お母さんは私の顔を見るなり咲茉のことを聞いてくる。
「今、寝たところなの。お母さん今日はありがとう」
「ううん。咲茉ちゃんに会いたいからね」
お母さんは咲茉の寝顔をみて「可愛いわね」と言っていて思わず笑ってしまった。
「咲良、そろそろ行かないと間に合わないよ」
「そうだった! お母さん、私たちもう行ってくるね」
「うん、いってらっしゃい。楽しんで」