溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

翌朝。


「お母さんおはよう」


声をかけながらリビングに入ると、お母さんはキッチンで朝ご飯を作っていた。


「おはよう。今日は嶺亜の友達もいるからホットケーキにするわよ」


「わあっ、嬉しい!」


家の朝食は和食が多い。


だから、朝からホットケーキが食べられるなんて、新城くんに感謝だなあ。


私は昨日の夕飯の残りを中心に、お弁当箱におかずを詰めていく。あとは、卵焼きを焼いて、プチトマトを入れれば完成。


お母さんも働いているから、お弁当は自分で作るようにしているんだ。


嶺亜は学食で食べるから、お弁当は持っていかない。私立の学校だから、学食もあるし。


お弁当を作り終えると、洗面所で髪を結んだ。
< 10 / 367 >

この作品をシェア

pagetop