溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

嶺亜がイケメンなのも自覚していて、度々アイドルの事務所に履歴書を送ったりしている。


もちろん書類審査は通過するけど、嶺亜はそういうのにまったく興味がないから、そこで話が終わっちゃうんだ。


街を歩いていても、小さいころから嶺亜はよくスカウトされていた。


「あ、おはよう藤森さん」


「お、おはようございます……」


先に新城くんに言われちゃった。


笑顔がまぶしくて、顔がまっすぐ見れない。うつむいたままボソッと返した。


「はよ~」


そこへ、まだ眠たそうな顔をした嶺亜もやって来た。


嶺亜はまだ準備が整ってなくて、髪も爆発している。


こんな姿を学校の女子たちが見たらどう思うか……。


それでもイケメンが隠せていないのがすごい……!

< 14 / 367 >

この作品をシェア

pagetop