溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

俺だけのものにしたい


目を開けると、一番に乃愛の顔が飛び込んできた。


えっ……。一瞬頭が混乱した。


でもだんだん昨夜のことを思い出していく。


スマホで時間を確認すると、もう8時だった。


随分ぐっすり寝てしまったらしい。しかも、寝た時の記憶がない。


あーあ、やっちまった。


せっかく乃愛と一緒に寝たのに、すぐに寝ちまうなんて。


昨日は部活でかなり疲れたからな。


俺が寝たあと、乃愛はどうしたんだろう。


きっと、乃愛のことだから俺に抱きしめられたまま大人しく目をつむったんだろう。


可愛い乃愛の寝顔をじーっと見つめる。


天使のように、すやすやと眠っている。


朝一に乃愛の寝顔が見られるなんて、なんて幸せで贅沢なんだ。


このままずっと見ていたい。


可愛い……。


髪をそっと撫でて、少し開いてる唇にキスをした。
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