溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

ますます、クラスで孤立していく真帆。


物を隠したり、目に見えるイジメをするやつも出てきた。


俺は我慢が出来ず、あるとき言った。


『お前ら、なにみっともねえことやってんだよ』


きっとボロボロに傷ついている。家の中でだって落ち着けないかもしれない。なのに、救いであるはずの学校でもこんな仕打ちを受けているなんて。


『真帆の気持ち考えたことあんのかよ』


真帆に恋愛感情なんて全くなかったが、こんなのやり方が汚いと思ったんだ。


ただ、みんな日ごろのストレスを真帆で発散させているだけだろ。


けれど周りには、俺は正義を振りかざしたただの痛い奴に映ったらしい。


『やっぱあの二人はつき合ってるんだよ』


『凪は小学生の時から真帆が好きだったもんね』


好きな女をかばってるだけだと軽く流された。