溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

真帆は勝手に同志のようなものだと思っていたこと、当時から恋愛対象としては見ておらず、真帆からの想いも今まで知らず戸惑っていること。


「真帆が俺を恋愛対象として見てたとは思ってなくて」


心拍数が上がっていく。


手にぎゅっと力を入れた。


言うなら今だ。この流れなら不自然じゃない。


「俺が好きなのは、乃愛なんだ」


言ってしまった。


いつかは告るつもりだったし、これ以上ないタイミングだと思う。


生まれて初めての告白。


散々乃愛に触れたりしているくせに、今までで一番緊張した。


だが……反応がない。


俺の告白に驚いてるのか……?


「乃愛……?」


気配すらしない。


「乃愛!?」
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