溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。
「うん。やっぱり自分に自信を持つっていうのは、すごい武器だよね」
「そうかもしれない。萌花ちゃんのおかげだよ、ありがとう」
下ばっかり向いていた自分にサヨナラしたら、気持ちまで上を向けるようになった。
「ふふっ、新城くんと両想いになれるといいね」
両想い……なんてすてきな響きなんだろう。
好きな人が自分を好きになってくれるなんて奇跡みたいなことだと思う。
嶺亜だって、3回目でつかんだ奇跡。
「ありがとう、萌花ちゃん」
でも、応援してくれる親友がいることだってすごい武器に思えて、頑張る力が湧いてきた。