極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
それでも私は、なんとか隼理くんに機嫌を直してもらおうと。
「それは言葉の綾だよ」
隼理くんにそう言った。
「言葉の綾?」
「そう、言葉の綾」
「…………」
「隼理くんのことが一番じゃないとか、そういうことではないよ」
「本当か?」
隼理くんはそう言って、より強く私のことを抱きしめた。
「うん。
でもね」
「でも……?」
「私たちのライブを楽しみにしてくれている人たちもいるの」
「…………」
私の言葉を聞いた隼理くんは。
どう思ったのか。
無言のまま私のことを抱きしめている力を少しだけ緩めた。
隼理くんがどう思っているのかわからないけれど。
私はそのまま話を続ける。
「だからその人たちのためにも、このライブは良いものにしたい。
そのためにも、このライブの打ち合わせはとても大事なの」
「…………」
私の言葉に。
隼理くんはどんな返答をするのだろう。