極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です



「こんなことを訊いたら、
 今の時代はセクハラになってしまうかもしれないけど」


 そう思っていると。
 飛鷹先生が話し始めた。


「神城って……彼氏……とかいるのか……?」


 えっ⁉

 彼氏⁉


 飛鷹先生、なんでそんな質問を……?


「いない……です」


 そう思いながらも。
 そう返答した。


「本当か?」


 私の返答に。
 訊き直してきた、飛鷹先生。


「はい……。噓をついてもしかたがないですから」


 私は飛鷹先生にそう言った。


「……そうか……それならよかった」


 ……?

 よかった……?

 一体何がよかったのだろう。


 今の飛鷹先生。
 いつもの飛鷹先生と違う気がする。

 なんていうか。
 質問が……。

 いつもの飛鷹先生は。
 生徒にそんな質問……色恋がらみの質問はしないと思う。

 一体どうしたのだろう、飛鷹先生。


「……神城」


 そう思っていると。
 飛鷹先生が改まって私のことを呼んだ。


「……もう……気付いてる……よな……?」


 ……?

 気付いている……?

 何を……?


『気付いてるよな』

 飛鷹先生はそう言ったけれど。
 正直なところ、何のことなのか、さっぱりわからない。


< 46 / 147 >

この作品をシェア

pagetop