極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です



「あっ……芦達先生っ⁉」


 あっ……芦達先生がっっ‼

『ちょっとごめんね』と言ったから。
 どうしたのだろう?
 と思ったら……っっ‼

 そのすぐ後っ。
 私の身体が……っっ‼
 ふわっと……っ。
 浮いたぁぁっっ‼


「少し抵抗あるかもしれないけど」


「……っっ」


 抵抗……。

 というよりも。

 パニック状態。
 の方が強い。


「保健室に行って神城さんの足に湿布を貼ることの方が優先だから」


 えっ⁉
 保健室に行くって……⁉
 まっ……まさか……‼
 まさかこの状態でっ⁉

 ちょっ……ちょっと……‼
 ちょっと待って……‼

 芦達先生っ⁉
 先生は平気なのっ⁉

 だっ……だって……‼
 今、私が芦達先生にされている状態って……‼

 よ~く考えると……。
 じゃない。
 何も考えなくても……‼
 はっきりとわかること‼

 これは……‼
 これは確実に……っ。
 確実に、私は……っ。
 お姫様抱っこをされているっ‼


 足は痛い。
 そして動かすことが難しい。
 だから自分で歩くことも難しい。

 だから芦達先生が私にしてくれていること。
 感謝しているといえば感謝している。

 のだけど。
 だけど……‼

 おっ……お姫様抱っこ、って……‼

 確かに。
 助けてもらっている私が思うことではないのかもしれない。
 けれど……‼

 お姫様抱っこ、って……‼
 そっ……それは……‼
 それは……‼
 かなりマズいのでは……‼

 だから……っ。


< 67 / 147 >

この作品をシェア

pagetop