極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
「……はい」
……‼
『はい』って……⁉
しゅっ……隼理くんっ⁉
えっ⁉
えっ‼ えぇっ‼
ちょっ……ちょっと待って……‼
こっ……こんなときに隼理くんと二人きりっ⁉
そっ……そんな……っ。
あっ……芦達先生っ。
とても機転が利いているとは思うのですが……っ。
今は……今は私、隼理くんと二人きりになるのは……っ。
「ありがとうございます、飛鷹先生。
あとは、よろしくお願いします」
「わかりました」
「神城さん、中途半端になっちゃったけど、ごめんね。
あと、お大事に」
あっ……芦達先生~っっ。
わっ……私をおいていかないで~っ。
そっ……それに……っ。
芦達先生の言葉の続きを聞いていないっ。
あの言葉の続きを……。
『神城さんの彼氏って……』
あの言葉の続き。
とても気になる。
あの言い方は。
私の彼氏は誰かということを言おうとしているように聞こえた。
芦達先生は誰の名前を言おうとしていたのだろう。
名前を言おうとしていたのなら。
芦達先生が知っている人ということになる。
例えば。
私の彼氏が幼なじみ、もしくは小学校や中学校の同級生だとしたら。
芦達先生はその人たちの名前は知らない。
だから。
私が関わっている人で芦達先生が知っている人。
それは、この学校にいる人。
つまり教師……ということになる。
そうなると人数はかなり絞られてくる。
そうなると。
芦達先生が言おうとしていた私の彼氏の名前は―――。