元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「付き合って下さい」

私を見て、真剣な顔で西原凌は言い放つ。
今なんて言った?

「はあ?」

え?なに。なんて言った?
私は呆気に取られて、意識が吹っ飛んだ。 

「ダメかな?」

なんの躊躇いなく、西原凌は私に告白してきた。ダメかな?ってなに。

初対面だよ。付き合って下さい?
そして、ダメかなって。
なんなの。どういうこと!

西原凌は、悲しそうな目で私を見つめていたので、なんと返事をしようか迷っていた時、咲が声を発する。

「どういうこと?いきなり、付き合ってなんて。千花と接点なかったでしょ」

下駄箱の隅っこにいた咲は、ズカズカと歩いてきて、西原凌と向き合い、腕を組んで仁王立ちしていた。

咲の言うことは、ごもっともだ。

「咲。私から言うから大丈夫だよ」

私が咲に言うと、西原凌はポツリと呟くように言う。
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