元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
元ヤンキーくんの過去
ある日の放課後、西原となぜか二人っきりで遊んでいた。
遡ること、2時間前。
「はあ、授業終わった!咲、今日どうする?」
私は椅子から立ち上がり、ノビっーと背筋を伸ばした。
クラスメイト達は授業が終わり、友達と話し始める人もいれば、部活動に行く人もいた。
授業が終わると、みんな解放感に解き離れて、楽しそうにしていた。
それは、私も同じだ。
今日は部活動がない日、水曜日。
今まで溜め込んでいたストレスを発散する日でもある。
だから、咲を誘った。
「…今日は用事あるんだよね。どこか行くつもりだった?」
咲はうん?と首を傾げて、カバンを机に置いて、私の話を聞く。
咲は今日用事があるみたいで、二人で行けなかった。
「これ!」
咲の話を聞いてから、私はカバンから割引クーポン券を出した。
「あー、今日までの割引券のパンケーキ」
咲は頭をかいて、申し訳なさそうに言う。
「そう。だから、今日一緒に行こうかなと。ダメだよね。なら、いいかな」
私は下に向いて、手に持っていたクーポン券を見る。
今日は咲が用事があるので、行けなくなった。
またにするかと私は思っていると、
後ろから声がした。
「だったら、俺が行くよ」
私たちの話を聞いていたのか、急に西原は話を割って入ってきた。
「はあ?なんで西原が」