元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
10分ほど歩くと、目的地のパンケーキ屋が見えてきた。

「…着いたけど、何してんの」

冷めた目で私より一歩下がっている西原を私は見ていた。

私のツンデレ装備はきちんと西原に行っている。

「…なんか感動しちゃて」

西原はウルウルした目で私を見ていた。
なんでここで感動するの?
ってか、感動要素ひとつもなかったよね。
なんで?

「なんで?」

私は首を傾げると、西原はニコッと笑った。
なぜここで笑える。

頭にはてなマークを掲げて、私は西原を見る。

「だって、千花とはじめてのデートだから」

西原は恥ずかしい言葉を恥じらいなく、私に言う。

私は西原を見て、真っ赤な顔をしていた。

「デート!ではないから。だとしてもそんなに感動しなくても」

私は真っ直ぐに伝えてくる西原に対して、赤くなっている私の頬を手であてた。
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