元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
勝手な。
私の気持ちなんてお構いなし!

「え?」

西原凌が去ったあと、目を丸くして呆然と私は立ちつくす。

「千花。大丈夫?」

咲は私に駆け寄り、眉を下げて心配していた。

「……なんとか」

私は咲に返事をしてから、咲と帰った。
帰る時も、あえて咲は西原凌から告白された話をしないでたわいもない話をした。

家に帰って、私の部屋に着くと、ドアを閉めてペタンと座り込んでしまった。

「はあ、なんなのよ、もう!?なんで私なの」

顔を両手で覆い、さっきほどされた告白を思い出す。

「…なんで、あのヤンキーくんは私なんだろう。女子でも可愛い人いるのに」

私は一人呟いて、座り込んでいた。

だけど、それはただ単に恋愛じゃなくて、友情のことだと割り切ようとしていた。

だが、やはりそれは違っていたらしい。
どうもわたしは西原凌を甘く見ていた。
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