元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「それって、相手引くんじゃない?」
俊二は俺にそう言った。
「え?なんで」
俺は逆になんで相手が引くのかが分からなかった。
「いや、好き好きアピールしてたら、女子はあまり好きにならないんじゃないかなと」
俊二は俺に言ってくるが、納得がいかなかった。
俺は千花に好きっていう気持ちを伝えるのは、引かれることなのか。
でも、千花もツンツンして引き気味ではあるけど、それは毎回だから。
分からない、女性の気持ちは。
だけど、やはり自分に嘘はつきたくない。
好きだって思ったら、言いたいのが俺だ。
「それは確かにそうかもしれないけど、俺はちゃんと気持ちを伝えたい」
俺は正直に伝えた。
誰がなんと言おうと、千花が好きってことを伝えたい。
「まあ、それがお前らしいけどな」
俊二は電話越しでは分からないが、少し微笑んでいるように見えた。
「…だから、俺は常に攻めるよ。千花に対してだけは」
俺はまたベッドに横になり、天井を見つめていた。
「恋すると違うね。お前が羨ましいよ。ちゃんと恋できるようになって。前の元カノと付き合ってはいたけど。それは、ヤンキー同士の絆みたいな感じがしたから。ようやく、ちゃんとした人が現れた感じがする」
俊二はそうかと言った後、俺が心配だったのか元カノのことなど話し始めた。