元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
恋の予感
「で、どうだった?」
咲は両手を顔にくっつけテーブルに肘をつけて、私の顔近くで聞いてきた。
「何が」
私は無表情で携帯を弄り、興味なさそうに咲の返事に答える。
「西原とのデート」
咲はにんやりと笑って、私を見る。
「デ、デートじゃないから!」
私は大きい声で咲に反論する。
「しっ〜!声でかい。フアンクラブ共達が来ちゃうから」
咲は鼻に指をあてて、周囲を見渡して言う。
「咲殿。なんですかね」
フアンクラブ共の一人が、ヌルっと咲の背後から出てきた。
「わっ!びっくりした」
咲は肩をビクっとあげて、後ろにいるフアンクラブ共の一人に言う。
ファンクラブ共の一人はいつも私に殿をつけてくる男子。
「そんな驚くことないじゃないか」
フアンクラブ共の一人は、無表情で咲に言う。
咲は真顔でファンクラブ共の一人を見ていた。