元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している


「広瀬、どういうこと?」

私の後ろから誰かの声がしたと思い、振り返ると、根岸くんがいた。

「根岸くん」

根岸くんが驚いたように、私を見てきた。

「え?西原と付き合ってんの?」

根岸くんは戸惑いながら、私に聞いてきた。

「違う違う!だから、誤解だって」

私はすぐに西原との関係を否定した。
断固として違います。
根岸くん、本当に違うから!
と私は思いながら、拒否をした。

「ほんとかね」

フアンクラブ共の一人が疑うような言い方で私に聞いてきた。

だが、ファンクラブ共の一人は容赦がない。

「ほんとだから」

私はそう言うと、根岸くんは真面目な表情で聞いてきた。

「本当なの?でも、僕は西原を好きにならないようにしているだけに見えるけど」

いつもより真剣に根岸くんは私に言う。
楽しそうに笑っているのに、なんでこんな表情。

根岸くんは私の心を見透かしているかのように聞いてくる。

違う。違うよ、根岸くん。
私は……私は……

「はあ?なんでそうなるの?違うから」

私はすぐに否定した。
これは、恋じゃない。
西原なんて。
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