元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「…….そうだね、好きなんだ」
私は下を向いて、恋愛感情か分からないこの気持ちをまず認めるしかない。
西原のことを考えると、ドキドキとあの情景が浮かぶ。
頭を抱えて、西原のことを考える。
涙が出そうなほどに。
咲と根岸くん、フアンクラブ共の一人は、下を向いている私を見てから、空気を察して、その場から離れた。
私は椅子に座って、下を向いて考えた。
西原のことを。
西原は全力に私に好きと伝えてくれる。
迷惑なのに、今は…。
話せないことが、窮屈で何か物足りない。
これは、飼ってた犬がいなくなったから、違和感を感じているのか。
西原を考えると、涙が出るけど、本当に恋かわからない。
だけど、今は西原の顔が思い浮かぶのは事実。
私はため息をついていると、ガラガラと誰もいない教室のドアが開いた。
顔をあげると、そこには根岸くんがいた。
「えーと、根岸くん」
私は少し目を泳がせた後、根岸くんを見る。
「あ、えーと、もう大丈夫かなと思って、見にきたけど、大丈夫?」
根岸くんは遠慮ぎみに私に聞いてきた。
「…大丈夫。いいよ。あ、みんなは?」
私は無表情に根岸くんに聞く。