元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している


「……ありがとう。だけど、分からせるために何度だって、広瀬を助けるし」

根岸くんは、悔しそうに両手を私の肩から離して、拳を力強く握りしめていた。

「ありがとう」

私は根岸くんに礼を言った。

「ちゃんと、広瀬に届くようにまた言うから」

根岸くんは目を細めて、少し微笑んでいた。

私はただ根岸くんを見た。

見るだけしか出来なかった。
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