元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
広瀬千花の想い
私は家に帰って、部屋に閉じこまった。
ドアに寄りかかり、座り込んだ。
自分がどうしたいのかが、分からないままで頭の中で考えていた。
もう夜になっていたのか、窓際の外を見ると、暗くなっていた。
「どうしよう。西原のこと…」
私は考えていると、リビングから母の声がした。
「千花ー。寝てるんだったら、手伝って」
キッチンで料理をしているのか、私を呼んで手伝ってほしいと母は大きい声で言っていた。
「…はーい」
少し返事が遅れたが、私はすぐ下に降りた。
母は、ハンバーグを作っていた。
「手伝うよ。何すればいい?」
私は蛇口をひねり、手を洗った。
母は黙々と玉ねぎを切っていた。
「じゃあ、ひき肉出して」
母に言われるがまま、冷蔵庫から肉を取り出していた。
「はい」
私は母にひき肉を渡した。
「千花。最近なんかあった?」
母はひき肉を開けながら、私に聞いてくる。
「え?なんで」
私は母の言葉に驚いた。
「なんか落ちこんでいるようにみえたから」
母は淡々と作業をしながら、私に言ってきた。
やはり、母には敵わない。