元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「千花ちゃんって子と会ってただろ?」
俊二は率直に俺に聞いてきた。
なんで俊二は千花と会っていたこと知ってるんだ。
「それは咲ちゃんから聞いたんだ。知り合い通じて、咲ちゃんにたどり着いた。お前が心配だから。そしたら、今日会ってるって聞いて」
俊二は俺を心配して、電話してきてくれたのか。
貴重な休みなのに、俊二は優しい。
男の俺でも惚れそうだ。
「ありがとな。まあ、大丈夫だから」
俺は俊二にお礼を言った。
「ちゃんと話さないとわからないだろ。話せ」
俊二は俺が話さないと思い、強い口調で声を発した。
「…千花が急に帰りたいって言って。なんでって聞いたら。西原が好きかどうかわからないって言われたんだ。それは恋愛対象か友達か、どっちか…千花のことだから、友達としてだよね。あー、どうしよう。俊二ー!!」
俺は思い出したかのように俊二に早口で言う。
左手で頭を抱えて、片手には携帯を持って俊二に話しかける。
すると、俊二は大きい声で俺に言う。
「当たり前だろ!!お前はAIか?違うだろ、人の気持ちなんてこれぽっちも分かるわけない。こんなことするってことは脈アリかなとか考えたくなる気持ちもわかる。だが、人は気持ちを伝えないとわかんないんだよ!お前は千花ちゃんに想うまま伝えてきただろう。
それを正直に伝えろよ!」
俊二は息を切らしながら、俺に叫んだ。
俺に伝えたい気持ちを言ってきた。