元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「……そう言われてもどうしたらいいか分からないんだよな」
私は肯定否定もせずに、机に顔をくっつけて、咲に言う。
「…やることはあるよ。西原と同じようにすればいいんだよ」
咲はニコニコとしながら、私に提案してくる。
「……いや無理むり」
私は全力で拒否した。
「千花が無理だって言ってたのを、西原は毎日千花にやってたんだよ」
咲は呆れたようにため息をついて、私に助言してくれた。
そうだ、咲の言う通り。
私が嫌だと思ってることを西原はやっていた。
拒否している私なんて気にせずに。
今までやってきた西原の言動を思い出す。
いきなり、告白してきたり。
好きにさせると言ったり。
楽しそうに私と話して笑ったり。
好き、好きと何度も言ってくれたり。
たくさんあった。西原が私にしてきたこと。
それが当たり前じゃないのに。
「…そう、だね」
「まずは、西原と話してみたら?そしたら、恋愛感情がないかある分かると思うよ」
「…うん」
私は返事をした後、男子クラスメイトが声をかけてきた。