元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「千花ちゃん。これこれ見て」

「千花さん。これどう思います?」

「千花。これどうすんの」

「千花殿。これは」

「千花様。どうします?」

とクラスが違う男子五人が毎回お昼に現れる。
しかも、私のファンクラブがあるほど。
そのファンクラブは、一風変わっている。

私がデレている様子が見えれば、プレミアム写真がもらえる特典付きらしい。

だが、プレミアム写真は私の知らない所で撮られているかと思うと、腹が立つが。

今のところ、過度なことをしていないので、様子見をしている。

「いいよ。いつものことでしょ」

フアンクラブ共達が私のクラスへ来ると、クラスメイトは一同こちらに視線を浴びる。

最初はどうしたらいいか試行錯誤したが、今は色々手を尽くした上で無理だったと分かったので放置している。

私はクラスメイトの視線を浴びながら無視して、フアション雑誌をめくる。

「でも、なんか見てるとかわいそうになってくるな。ほんとに千花のこと好きなんだね」

咲は私を見てから、羨ましい目でフアンクラブ共達五人を見ていた。

「……私は咲の方が好きだな」

ポツリと私が言うと、咲は私をずっと見つめてくる。
クラスメイト達もザワザワとし始める。

「千花。可愛い!」
咲は立ち上がり、私をギュッと抱きしめた。

それを見たファンクラブ共達五人は、興奮していた。

「咲殿。羨ましい」

「デレている千花さんには敵わない」

「もう一回デレを!」

「デレを下さい」

「千花殿。デレを」

と口々で言っていたので、私は立ち上がり、キレた。
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