元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「だから、お前がそんなこと言うからだろ」
根岸くんは可愛い顔をしてるのに、やはり口が悪い。
そこさえ直せば、普通にモテると思うのに。
一部じゃなくて、全体に。
だけど、西原凌とは正反対だ。
西原凌はヤンキーで怖がられているが、根岸くんは口が悪いが人から普通に可愛がられている。
だけど、二人の共通点が違う意味で人気があることだ。
「はあ?」
咲も根岸くんと話すと、いつもより倍に言い返す口調が変わる。
なんだろうな、この二人。仲良いんだか悪いんだか。
クラスメイトたちは、苦笑いを浮かべて私たちを見ていた。
まあ、苦笑いもしたくなる。
その時、ガラッと扉が開いた。
「コラー!もうこんな時間だぞ!根岸、教室に戻れ!」
私のクラスの担任が教室に入ってきて、咲と根岸くんが言いあってるのを目撃された。
根岸くんと咲は血の気がひいたように、ヤバっという顔をしていた。
「あ、はい」
根岸くんは先生の言葉にすぐ反応して、元の教室に戻っていた。
「小林も席付けー!お前らいつも何やってんだ!」
咲は先生の言葉に、すぐさま席に着いた。
「お前らいつも言い争ってんな。仲良くしろよ」
担任はそう言った後、はい、授業始めるぞーとみんなに声をかけて挨拶をして授業が始まった。