元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
ある日、体育の授業が終わった時のこと。
体育の授業で、陸上で使う道具を倉庫に片付けていた。
その際、体育館にいた女子たちが話をしていた。
話の内容は、僕と広瀬の話をしていた。
「根岸くんと千花ちゃんって、付き合ってるのかな?すごい仲良いよね」
ある女の子が僕と広瀬について、話をし始めていた。
僕は倉庫のドアに隠れて、ある女の子と友達なのか二人話していた。
「だよね。二人ともお似合いだし」
うんうんと頷きながら、楽しそうに話をしていた。
「千花ちゃんって高嶺だと思ってたけど、話しやすくなったよね。前よりは。だけど、まだ話しかけるには勇気がいるよね」
ある女の子は、広瀬について、高嶺だと言う。
確かに、美人だしツンツンしているように見えて、たまに咲と話す時は笑う。
オーラがみんなと輝き方が違うから、話しかけるには一歩引いてしまうが、話してみると普通の高校生と同じだ。
広瀬は高嶺でもなく、人と関わるのが苦手なだけ。
みんな話してみれば、分かるのに、広瀬は面白いのに。あまり自分の話もしないから、秘密主義であるけど、なんとなく分かる。
話さないのは、ただ話すのが苦手なだけな気がする。