元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「だな。今は何も言うつもりはないよ。広瀬は今そういうことは望んでないと思うから」
僕は黒板を見つめて、咲に言う。
「…そんな悠長なこと言ってると、取られるわよ。西原に」
咲は携帯を弄りながら、平然とした表情で僕に言う。
「そんなこと分かってる」
僕はただ両膝に拳を握りしめて、咲に返事をする。
「…そうやって、1年想っていて現状何も変わってないじゃん。好きな歌手のファン同士だけでいいわけ?」
携帯を弄るのをやめて、僕のことをじっと見て頬杖をつき咲は声を発した。
「…分かってるよ!」
僕は咲の言葉に耐え切れなくなり、キレて、僕は教室から出た。