元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
次の日

「…….これはなに?」

教室には、20人ほどのクラスメイトがいた。
まだ、朝礼が始まる時間まで30分はあるが、みんな来ていた。

教室に入ると、クラスメイト達は私を見て、何かを言っていた。

なんだろうと思いながら、私は自分の机に向かった。

すると、何故か薔薇が置かれていた。

どうして、私の机に薔薇なんてあるんだと思いながら、自分の机に置かれている薔薇を見つめていると、後ろにいた咲が声をかけてきた。

「千花。おはよう。バラだね。西原が置いていったんじゃないかな」

咲はヨッと手をあげて、おはようと挨拶をしてきた。その後、西原という単語が出てきてきた。私は不思議に思い、咲を見る。

私と挨拶した後、咲は携帯の中を確認してから私の方を見る。

「なんで西原が?」

私はガタっと自分の椅子に座り、後ろにいる咲に言う。

クラスメイト達は、また何かあったのかな。毎日なにかとあるよねと言っていた。

本当に何かしら一日になにかある。
呆れる程に。

そうだ、西原凌と会ってから、私の日常は騒がしくなった。

クラスメイト達の話を聞きながら、咲を見ていた。

「知らないよ。でも千花のことがよっぽど好きなんだよね」

咲は頬杖をついて、私を見据える。
私は首を傾げた。

咲は私が西原のことをどう思っているなんて、分かっている。

だけど、咲は私に西原のことを言ってきた。
なにかあったのだろう。

「はあ?なんで咲がそんなこと言うの」

咲はいつも私の味方だから、そんなことを言うことが珍しくて私は咲に聞いた。

「ほら、見て」

そう言った私をクスッと咲は笑ってから、咲の机にあった携帯を取り出して、なにかを私に見せた。
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