この手はぜったい離さない。〜キミと一生分の愛を未来に繋げて〜



「なんでよ。

俺にとっては夕蘭と別れる方が
絶対だめなんだけど」


「このまま結婚しても、ずっとは一緒に居れないんだよ?」


「うん。だからって夕蘭を離す気はないよ。

夕蘭と二人じゃなきゃ幸せになれないって、
会えない時間が続いてからも
強く再確認させられたから
病気ごと愛させてほしい」


まっすぐな眼差(まなざ)しに、
気持ちが揺らぎそうになり私は目を反らす。


「結婚を……そんな簡単(かんたん)に決めちゃだめ」

「簡単じゃない、いつだって本気だよ。夕蘭とは」


でも喪失感(そうしつかん)だけ残して
琉輝を独りになんて


「出来るわけない……っ」

「出来るよ!」


琉輝に強く抱きしめられる。


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