この手はぜったい離さない。〜キミと一生分の愛を未来に繋げて〜



「俺だって夕蘭のこと
誰よりも大好きなんだから。
別れるとかそんな辛いこと言わないで」


「だ、って……」


「これから先だって夕蘭しか愛せない。
夕蘭しか愛したくない。夕蘭だけなんだよ、
こんなにも幸せ与えてくれるのは。

今もこれからもずっと夕蘭は
俺の愛しくて特別な人だから、
俺にも幸せ与えさせて?」


泣いて喋れない私を落ちつかせるように、琉輝は頭に手をそえて優しくなでてくれる。


「幸せに時間なんて関係ないんだよ。
今が幸せだと思えたら、それはもう幸せだし。

過去も未来も今で出来てるんだから、
今幸せに生きなきゃ
未来で絶対後悔するからさ。

幸せな過去にしてよ、夕蘭が。
じゃなきゃ幸せになれない、
未来でも俺は」


やっと呼吸が整ってきた。


< 8 / 15 >

この作品をシェア

pagetop