この手はぜったい離さない。〜キミと一生分の愛を未来に繋げて〜




「どうして、そこまで私のこと……」


「俺さ、父さんを火事で
亡くしたとき思ったんだよ。

予測出来てたら
もっとしてあげられること、
たくさんあったんじゃないかって。

今もずっと後悔してることの方が多くて」


後悔……。


「完全に後悔を無くすことは出来なくても、
今を幸せにすることは出来ると思うからさ」


そう言うと抱き合う体を離して、琉輝が私の(ほほ)を両手で包み込んだ。


「ていうかね、

夕蘭にプロポーズ断られて、
それをずっと心に引きずって
生きていく方が幸せになれない。
一生立ち直れないの。

ねぇそれでもいいの、夕蘭は」


「……や、だ」


「でしょ?幸せ願うなら
俺の奥さんになるべきなんですよ、
夕蘭さん。

──じゃあ、(あらた)めて言わせて。
俺と結婚してください」


「っ……はい、
こんな私で良ければお願いします」



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