またいつか君と、笑顔で会える日まで。
「座って?」

写真に見入っている間におばさんはリビングのローテーブルの上にお茶を用意してくれていた。

「ありがとうございます」

お礼を言ってからソファに腰かけて麦茶を口に含む。

遠慮はしたものの風呂上りで喉は乾いていた。ごくごくと喉を鳴らして飲むあたしを見ておばさんはすぐにお代わりを持ってきてくれた。

「なんかすみません……」

「いいのよ、気にしないで」

にっこりと笑った萌奈のお母さんがローテーブルをはさむようにあたしの斜め横のスツールに腰かけた。

特に何かを言うわけでもなくそこに座っている萌奈のお母さんに何か声をかけようとする。

でも、何を言ったらいいのか分からなくてあたしは麦茶をちびちび飲んだ。

人見知りでもないし、誰に対しても積極的にいけるはずのあたしがなぜ……!?

と自分自身に自問自答する。

そのとき、ふと萌奈のお母さんの腕の傷に気が付いた。

両腕にまんべんなくあるその傷はあたしのお腹にある物と同じように見えた。

まさか、そんなはずがないだろう。だけど、そう見える。

「腕、気になる?」

あたしの視線に気が付いたのかおばさんは自分の腕を指先で摩った。
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