またいつか君と、笑顔で会える日まで。
青木萌奈side
先にリリカちゃんを2階の自室に案内すると、部屋の中で待つように言い残して私は階段を駆け下りた。
すぐさまキッチンに向かい、【リリカちゃん お誕生日おめでとう】と書かれたチョコのプレートの乗ったケーキの上に17本のろうそくを立てる。
「リリカちゃん喜んでくれるかな?」
「うん」
母に背中を押されて取り皿や飲み物を用意して慎重に階段を上がっていく。
もう火はつけておいた。早くしないとろうそくのろうが溶けてしまう。
「り、リリカちゃん、ごめん後ろ向いてて」
部屋のスライドドアをほんの少しだけ開けて顔だけ出して頼むと、
「後ろ?うん、わかった」
リリカちゃんは不思議な顔をしながらも素直に従ってくれた。
リリカちゃんが後ろを向いている間にテーブルの上にケーキを乗せてセッティングする。
「まだむいちゃだめ?」
「ま、まだだめ!!」
そう言いながら私は部屋の電気を消した。
途端、ゆらゆらとろうそくの炎が揺らめいた。
「え……」
「バレバレかも。いいよ、前向いて」
リリカちゃんは振り向いてケーキに視線を向けた途端、両手で口を覆った。
「嘘……なんで……?」
「だって今日はリリカちゃんの誕生日だから」
「まさかさっきこれ、買いに行ってたの?」
リリカちゃんの声がかすれる。
「17本もろうそく立てたからちょっとキツキツになっちゃったけど……」
その時点でリリカちゃんは鼻をすすっていた。
すぐさまキッチンに向かい、【リリカちゃん お誕生日おめでとう】と書かれたチョコのプレートの乗ったケーキの上に17本のろうそくを立てる。
「リリカちゃん喜んでくれるかな?」
「うん」
母に背中を押されて取り皿や飲み物を用意して慎重に階段を上がっていく。
もう火はつけておいた。早くしないとろうそくのろうが溶けてしまう。
「り、リリカちゃん、ごめん後ろ向いてて」
部屋のスライドドアをほんの少しだけ開けて顔だけ出して頼むと、
「後ろ?うん、わかった」
リリカちゃんは不思議な顔をしながらも素直に従ってくれた。
リリカちゃんが後ろを向いている間にテーブルの上にケーキを乗せてセッティングする。
「まだむいちゃだめ?」
「ま、まだだめ!!」
そう言いながら私は部屋の電気を消した。
途端、ゆらゆらとろうそくの炎が揺らめいた。
「え……」
「バレバレかも。いいよ、前向いて」
リリカちゃんは振り向いてケーキに視線を向けた途端、両手で口を覆った。
「嘘……なんで……?」
「だって今日はリリカちゃんの誕生日だから」
「まさかさっきこれ、買いに行ってたの?」
リリカちゃんの声がかすれる。
「17本もろうそく立てたからちょっとキツキツになっちゃったけど……」
その時点でリリカちゃんは鼻をすすっていた。