またいつか君と、笑顔で会える日まで。

「まぁ、ちょっとね。ほんとちょっとしか話してないよ?」

「そっか。まあいいけど」

萌奈は薄々勘づいているだろう。昨日うちの家庭環境悪いことを少しだけ話したし。

でも、それでも萌奈ならばいっしょにいてくれる気がする。

あたしを一人の人間として扱ってくれる気がする。

ちゃんと萌奈に話そう。心の内を。萌奈だってあたしを信用して過去の話をしてくれたんだ。

大丈夫。時間はたっぷりある。今日にでもまた連絡を取り合って萌奈に伝えよう。

「あっ、電車の時間とかあるんじゃない?早く言ったほうがいいよ!」

「あらっ、そうね!!東京土産買ってもっていくからね!」

「ありがとう、おばさん」

バタバタと足を鳴らして階段を駆け下りていくおばさんに手を振ると、おばさんがハッとしたように振り返った。

「そうだ!管理人さんから、萌奈ちゃんのおうちのポストの手紙を片付けて欲しいって言付けされたの。今日時間あったらやっておいてもらえる?」

「はーい!了解です!!」

今日から一週間、昼間は特にやることもないし家の掃除や溢れてもう入りきらないポストの手紙も片付けよう。バイト先にも辞めると連絡をしないといけない。

今まで誰にも頼らず一人で頑張ろう思っていた。

でも、萌奈のお母さんが言ってくれた。

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